フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

ロマンス考

ROMANCE(初回限定盤)(2CD)(特典なし)

久しぶりに音楽データを買った。エレカシ宮本浩次の初カバーアルバム「ROMANCE」だ。11月末のNHKあさイチでのプレミアムトークを見て、こりゃ買いだとずっと思っていた。彼が若い頃に愛した女性歌手の名曲を12曲、きっちり歌い上げている。ラジオでも度々「木綿のハンカチーフ」を聴いていて他の曲も気になって仕方なかった。

 

宮本は54歳、僕の4つ下だ。なので選曲された12曲は、僕の若かった頃聴いたものとほぼシンクロしている。どれも良い曲なのだが、男性である宮本が歌うことでさらに味わいが増したものも多い。僕の主観では「あなた」、「ロマンス」、「木綿のハンカチーフ」がそれだ。なかでも「木綿」は、そもそもが男女の掛け合いだけに絶妙だ。

 

意外にも良かったのが「あなた」だ。1973年、小坂恭子の大ヒット曲だが、この曲は女性の想いをたっぷり込めた曲であるので男性が歌うこと自体に違和感があるのではと思っていた。しかし聴いてみると、宮本の声が実に心地良くフィットしている。むしろ、はかない幻想の寂しさは、宮本の方が出ている気がした。

 

残念だったのは「ふたりでお酒を」だ。これも1974年、梓みちよの大ヒット曲である。僕の好みということになるが、同じ梓みちよであれば「メランコリー」を歌ってほしかった。この曲、吉田拓郎の作曲なのだ。宮本のスモーキーな声に合う気がした。出だしの「緑のインクで」だけで痺れそう。どこかで歌ってはくれまいか。無理か。