フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

コマソン日和

コマソン・キング(1)

大学院でコマーシャルソングの研究を進めている。略してコマソンと言うが、最近ではあまりコマソンとは言わなくなってるかもしれない。僕が調べようと思っているのは、高度成長期のコマソンで、長く記憶に残ったジングルタイプのものだ。昭和の時代のCMは、連呼型のものが多く、鼻歌で歌ったり子どもが覚えたりするものが多かった。いまでも歌えてしまうあの頃のジングルのパワーを分析しようと考えている。

 

うちの娘がよく歌うのが、城本クリニックという美容外科のコマソンだ。歌詞は、電話番号を歌うだけ。♪0120-107-929♪ 城本クリニック~♪ これを繰り返す。僕はCM自体を知らなかったのだが、あまりに娘が歌うからメロディだけ覚えてしまっていた。2、3年前に学校でなぜか流行って、覚えてしまったらしい。確かに一度覚えると歌ってみたくなる。たいしたメロディではないのだが、、、。

 

電話番号CMで覚えているのは、DHCで美輪明宏が歌っていたものだ。0120-333-906だった気がする。美輪さんの美声で歌い上げていて、エンディングが妙に印象的だった。あれも一度思い出すと、メロディが頭の中をぐるぐると回り出す。決してクリエイティブ的に新しいわけではないが、記憶に残す力は確実にあるなあ。いまでも複雑な電話番号をそらんじることができるわけだし。

 

この数字やブランド名を長く記憶に残す「技」に注目したいと思う。それは言葉とメロディ、両方の力が必要だろう。電話番号単体で成立するものもあれば、少し言葉を足すことでパワーアップするものもある。いまだ現役の長寿CM、タケモトピアノなどは、「ピアノ売ってちょ~だい」と0120以下の「37-0009=みんなまあるく」を強烈に残している。なんだか歌いたくなる、結果として覚える。この謎に挑む。