夕刊をやめて二か月経った。当初は夕方になると何となく手持無沙汰な気分であったが、いまでは無いことにすっかり慣れた。止めて分かったのは、当たり前ではあるが、新聞情報はリアルタイムではないということだ。何かしらの情報が発生し、それを記事化し、印刷し、各家に配る、という一連の流れがあるからタイムラグが起こるのは当然。ネットニュースにかなうわけがない。
それでは新聞というメディアなど要らないのではないか。はっきり言って要らないのかもしれぬ。すでに若い世代は新聞を読まない人の方が多数派であろう。ヤフーニュース、スマートニュースなどで十分というわけだ。僕もネットニュースはよく見ている。とても便利だと感じる。しかし、新聞はやめられそうにない。夕刊はやめたけど、朝刊はどうしても読みたいのだ。
新聞の情報はリアルタイムではないが、その分、前日までの情報を翌日の朝刊で復習できる。一度起きたことをあらためて記事で読み返すことで、落ち着いて考える時間ができる。そんな呑気なことを言えるのもスローライフのオジサンだからなのだろう。それでいいのだ。新聞はオジサンメディアとして頑固に存在するしかあるまい。売り上げはどんどん低減していくだろうけどね。
昨日までの出来事を読み返し、4コマ漫画を読み、記事以外の読者投稿や求人広告、雑誌広告までを嘗め回すように楽しむ。それが朝刊の醍醐味だ。ネットではリアルタイムの情報をスピーディーに効率よく知る。新聞では既知の情報をじっくり混ぜこぜに味わう。二刀流でいくのが面白い。そう言えば昔、シチズンのデジアナという腕時計がヒットしてたな。確かコピーは「ハイブリッドだもんね」だった(笑)。