フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

1981

Loving You

BSの民放の力の抜け方がいい。何つうか、テレビ神奈川千葉テレビのような緩さがある。が、その一方で地上波では実現できない実験性もあっていくつか面白い番組があるのだ。先日紹介した「ぷらぷら美術・博物館」(BS日テレ 火曜20時)や、いまや有名となった「吉田類の居酒屋放浪記」(BS-TBS 月曜21時)、「太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選」、「極上!三ツ星キャンプ」(BS日テレ 火曜21時)などなど。

 

なかでも僕のお気に入りは、「ザ・カセットテープ・ミュージック」(BS12 日曜21時)。司会はお笑い芸人・マキタスポーツと音楽評論家のスージー鈴木。この番組は80年代の音楽に徹底的にこだわった超マニアックな番組だ。マキタは70年、スージーは66年と僕より4~8年年下だが、80年代に青春時代をおくった同期としてほぼズレなく楽しめる。彼らが中高生で僕が大学生の頃だ。

 

番組のテーマ曲はこれしかないという大滝詠一の「君は天然色」で、もう昭和そのものですいません、という感じ。毎回、歌謡曲からニューミュージック、テクノ、ロックと様々な80年代音楽を事細かく切り刻んで紹介してくれる。先週は1981年をテーマに、その年に生まれた楽曲を次々を語っていった。81年こそ、大滝の「A LONG VACATION」発売の年なのである。

 

大滝の話はもちろん楽しめたが、僕が一番グッときたのが原由子の「LOVING YOU」が流れたときだ。久しぶりだ、この歌声聴くの。ご存じサザンオールスターズの紅一点、ハラボーのヒットチューンである。81年発売の初ソロアルバム「はらゆうこが語るひととき」からのシングルカット。ああ何とピュアでせつないのだろう。桑田佳祐のコーラスがまたたまらん。てな感動が度々起きるこの番組、必見ですぞ。