フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

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春から受けてきた大学院の講義も来週で一年目が終了する。過ぎてみると、本当にあっという間だ。ただ、自身の大学時代とはまったく違う時間の流れを感じる。大学の頃は生きていく(食べる・遊ぶ・知る)ことが第一優先で、学校の講義は二の次だった。まあ典型的な貧乏&ダメ学生だった。しかし今回は違う。講義一回一回が面白くて仕方ない。であるので終わることが大変寂しい。

 

ある講義では一年間、日本の喜劇映画を学び続けた。こんなニッチな映画カテゴリー、これまで真剣に見たことなかったし、論じることもなかった。だからこそ毎回、興味深いし、発見もあった。先生は生き字引であり、裏話も含めディテールまで語ってくれる。高齢なので名前がなかなか出てこなかったり、間違えたり。それもご愛敬だ。だってこんな授業、まず受けることは無理だろうから。

 

またある講義では、芸術の本質について一年間語られてきた。先生曰く、世界のどの大学に行っても通用する芸術のものさしを手渡すと。こちらはニッチの反対。古代から現代までの美術、哲学、心理学、社会学まで含めて解説をしていただいた。とはいえ基礎の基礎であろう。だが、これまで基礎の基礎さえ知らなかった自分。毎回、目鱗なのである。最終講義で、ものさしレジュメを頂いた。

 

分かったことがある。芸術学における教育とは強制ではなく、贈り物なのだということだ。先生たちは学生たちに原理を押し付けたりはしない。当たり前だが、受験勉強や資格のための勉強ではないからだ。美を作る心、見る目、味わう心を持つためのヒントをプレゼントしてくれているのだ。この一年は大きなギフトを獲得した一年だったと痛感した。今年は、自身がギフトを手渡せる人になれるよう精進したい。