フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

おちょやんとラジオ

連続テレビ小説「おちょやん」オリジナル・サウンドトラック&モア

大学院の新学期もスタートし、新たに二つの講義を履修し始めた。芸術論とラジオドラマ論だ。芸術論は昨年履修しているが、あまりに面白くて今年は別の先生の講義を再度取ることにした。単位を取るためとか、就職を考えてとかではない履修なので、自分が楽しみたい科目を取ればよい。大学生のころにはできなかったそんな本来の学びの自由を享受できることに感謝感謝。

 

ラジオドラマ論とは珍しい科目だろう。デジタル時代にラジオ、である。しかもラジオドラマ、である。へそ曲がりで逆ハリ大好きな僕にぴったりな講義だ。ちょうどいま、毎朝見ている朝ドラ「おちょやん」がラジオドラマがテーマの回となっている。モデルとなった女優・浪速千恵子は、1950年代、花菱アチャコとの夫婦役でラジオドラマ「お父さんはお人好し」で大人気となった。

 

僕は浪速をオロナイン軟膏の広告で知るぐらいであったが、当時はものすごい人気者であったようだ。戦後復興期、誰もが明るい話題を求めていた頃、浪速とアチャコ演じる、笑い満載のホームドラマはタイムリーだったのだ。朝ドラではその放送風景を再現していてとても興味深い。台本のある創作ドラマであるのに生放送というのに驚かされる。僕もラジオCMは沢山作ったが生というのは経験がない。

 

生だからこそ、舞台出身の浪速が活きたのだろう。松竹家庭劇、松竹新喜劇で鍛えられたライブ魂と肝っ玉。まさに成功間違いなしのキャスティングであったわけだ。「おちょやん」の放送は今月末まで。もう残り少ない。浪速はラジオでの飛躍を経て、映画へと本格進出したので、来週からラジオの風景は見れないかな。その分、大学院の講義で名作ドラマに耳を澄ませるとするか。