フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

エアをコンする

室温を2度上げると健康寿命は4歳のびる (光文社新書 1095)

ステイホームが続いている。これまでと違って、ほとんど家で過ごしているので、家における環境について興味を持ち、いろいろと調べている。もともと咳喘息気味なこともあり、空調や室温に関心があったのだ。そんななかこの本を知り、図書館で借りて読んでみた。フリージャーナリストの笹井恵理子の本だ。彼女は医療関係に強いジャーナリストとして評価が高い。

 

論点は本の題名に集約されている。寒い家は健康に悪い、ということだ。いまどき寒い家などなかろう、と思う人がほとんどであろう。しかし、現代の家でも暖房を入れなければ当然寒い。本書は様々なデータをもとに、科学的に家の寒さの悪影響について論じている。本書によると、いま話題のWHOは2018年に室温を18度以上に保つことが健康に寄与すると推奨したらしい。

 

ところが日本の国土交通省が調査したところ、冬のリビングは60%、脱衣場は90%が18度に達していなかったのだそうだ。日本人は「おしん」DNAなので、根っから耐える美学が身についている。長い間、寒いときでも我慢することを良しとしてきた民族だ。脱衣場が寒くても、湯船につかれば温まるからOK、というわけだ。これが毎年、ヒートショックで亡くなる老人を量産した。僕の祖父もその一人だ。

 

本書では室温を24度くらいを推奨している。これなら寝る時も厚い布団は必要ない。毛布でちょうどいい感じだ。朝起きても寒さは感じない。ここ一週間ほど、エアコンを自動にして常時室温24度の室内生活を試してみた。実に快適だ。これまでは寒くなって初めて温度調整をしていたが、あらかじめ室温を決めて管理することがいろんな意味で体調に良さそうだ。コンディショニングな冬にしよう。