フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

カッコいいを考えてみる

「カッコいい」とは何か (コルク)

ずっと読めなった本を読む日々である。今回は平野啓一郎の「カッコいい」とは何か、だ。そうなのだ。カッコいいというものほど、あいまいなものはない。ある人にとっては外車とはカッコいいものであるが、僕にとってはそれほどカッコいいとは思えなかったりする。

 

広告づくりにおいて、この「カッコいい」の解釈は重要だ。この表現、このコピー、このタイポグラフィ、カッコいいのかどうか。カッコいいを狙わねばならない広告であれば、突き詰めないといけない。いかに自分がカッコいいと思っても、世間がそう思ってくれなければ失敗だ。

 

本書では「カッコいい」の歴史を詳細に検証している。いたって真面目に調べられている。そして、それを地理的にも検証している。カッコいいに通じる言葉は諸外国にもあるのやないのや。日本では60年代に生まれた価値観と指摘していて面白い。

 

戦後の自由主義にともなう個性化の時代において、カッコいいという理想像を追うことで個々人の自分探しが始まったと。最近の妻と娘のカッコいいは横浜流星だ。僕のカッコいいは相も変わらずマイルスかな。いろんなことに、独自のカッコいいを発見できるのが幸せなのかも。人それぞれ、勝手気ままにカッコいいを楽しもう。