フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

あばたもえくぼな視線

太陽のえくぼ

世の中、つくづく考え方次第だと思う。それだけ物事には良いところ悪いところが表裏一体ということが多いということだろう。娘が風邪をひき、漢方薬を処方された。これがかなり味がひどいらしい(笑)。もう涙目で飲むのを拒否する娘。良薬口に苦しというのだよと、長屋のご隠居みたいな論法で説得して、どうにか飲ませる。娘なりに「良薬」なら仕方ない、と信じ込んで飲みこむわけだ。言葉のチカラ。

 

僕は広告を生業としているわけだが、この仕事、実は担当商品や企業の「良いところ」に思いっきり焦点を合わせて進めていく仕事だ。あばたもえくぼ的と言うか、いや、あばたなんて言っちゃ失礼。世間に知らせたいグッドポイントをいかに効果的に伝えるかを使命としている。

 

ただし、この「良いところ」の絞り込みが難しい。送り手である企業は、あれも言いたい、これも欠かせない、となりがち。残念ながら広告メディアにも、視聴者の脳にも、情報のキャパシティがある。なので、心を鬼にして「良いところ」を一つに絞らねばならない。勇気をもって絞り込んだ広告ほど効き目が高いことが多い。さらに、ぱっと見では気づかぬ価値を拾い上げた広告も魅力的だったりする。

 

この「良いところ」探し、と「良いところ」絞り込み。ずっと仕事でやってきて良かったなと最近思うのだ。例えば映画。話はつまらなかったとしても、後半のCGは見ごたえあった、とか。相性の合わない同僚。飲みに行きたいとは思わんが、得意先とのやり取りはさすがだ、とか。どこかに潜む「良いところ」を見つけるほうが心地いい。人生後半戦、どうせなら、いいところを見つける方に多くの時間を割り振りたいと思うのだがどうだろう。