フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

図書館よ、不便を選べ。

図書館 愛書家の楽園[新装版]

図書館は駅前にあっちゃいけない。少なくとも徒歩15分、いや20分以上は駅から離れているべきだ。リモートワークの広がりか、駅前のカフェはMac Book族でいっぱいだ。駅前に図書館があったら、あっという間に彼らに乗っ取られてしまうだろう。僕の理想の図書館は、できる限り暇そうな図書館だ。受付の人が、あくびをしているような。

 

 日中は、定年後の初老の男性や、育児中のお母さんがちらほらいるくらいでちょうどいい。いままさに時代とともにオールウエイズオンで仕事ちゃってます的な人々はいてほしくない。であるので、図書館のWIFI化にも反対だ。パブリックシアターのなかでは、電波がつながらず、スマホが使用できないように、図書館もアナログでいてほしい。

 

図書館はその名のとおり、図書の館(やかた)だ。そこはデータではなく、現物としての本がただ整然と並べられている。それを手に取り、目で読む場所だ。あまたの本が大量に並んでる環境、そして会話は聞こえず静寂に満ちた環境。それらを保っているから図書館なのである。他は必要なし。

 

時代と逆行するようなこの図書館の環境をキープするには、とにかく情報のハブから離れるしかない。要は不便を選ぶしかない。駅から離れ、WIFIはつながらず、受付さんはできるだけ無愛想であるべし。僕が愛用する地元の図書館に、こんなわがままな願いが届くのだろうか。とりあえず駅からは遠いが、受付の方たちはフレンドリーだ。ああ心配だ。