フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

ちょうど時間となりました

松之丞ひとり~名演集~

年末年始は落語強化月間ということで、いろいろと落語会を楽しんでいる。で、最近さらに楽しいのが、落語界に浪曲師の登場が増えてきたことだ。もちろん人気ダントツの神田松之丞あらため伯楽の貢献が大きいのだろうが、玉川太福玉川奈々福の活躍も見逃せない。

 

浪曲なんて年寄りの聞くもんだろ、って僕も最近までそう思ってた。が、昨今の浪曲師は一味違う。しっかり楽しい枕をかまして座を十分に温めて、絶妙に浪曲に入っていく。聞く方もいつの間にやら上手に歴史絵巻の一幕に取り込まれ、気づけばハラハラドキドキ無我夢中になってしまう。

 

でもって、マジかよこれはヤバイ、いったいどうするのだ主人公、無理だろってとこであのセリフが入る。「ちょうど時間となりました~」、だ。いやはや何というタイミング。そこで来るかよお時間が。荒唐無稽な結末は、見てる側にぽ~んと預けられて終わってしまう。そりゃないだろっと思いつつニヤリとしてしまう。

 

落語には落ちがある。浪曲には落ちがない。さんざん興奮させといて、ぶった切る。これがなかなか癖になる。見事な落ちや、素敵な結末はお披露目しないから粋なのか。あとは野となれ山となれ。勝手に想像しなさいよ、とね。いいなあ。私生活でも使えないかしら。プレゼンのピークのときに、ちょうど時間となりました~。怒られるね。