フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

底から抜け出すきっかけとは?

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先日、まだ若かりし頃、ひょんなことからパチンコにはまり、身を滅ぼしかけた話を書いた。今日はその結末のお話。ビギナーズラックの反対語はあるのだろうか。最初の数か月、なぜか勝率高く、「俺、仕事よりパチンコで生きた方がいいのでは?」と完全に狂人と化していたが、その後ぱったり勝ちは止まり、今度はすごいスピードで負け続ける日々。どん底へと一直線であった。

 

負けが込むとどうするか。軍資金が底をつくわけで、要は借金だ。最初は貯金を食いつぶす。次はキャッシングに手を出す。当時は赤いカードの丸井で気軽に借りることができた。そしてそのうち丸井も限度額に達する。友人からも借りだしたらもうダメだ。僕はギリギリ、丸井のところで止められた。なけなしの金でパチンコ台に向かい、またしても負けに向かっていたある日、隣にどこかのおばあちゃんが座った。

 

そのおばあちゃん、なかなか数字が揃わないのが気に入らないのか、文句を言いながら球を打つ。そのうち盤面をたたき出しだ。そのイライラが横にいる自分にも伝播してきて、こっちも気分が悪くなり、思わず横を向いておばあちゃんの顔を見た。というか直視した。すると、その顔があまりに醜かったのだ。造形とかではなく、「欲」が顔に満ちていて見ていられなくなった。「やめるなら今だ」。そう思った。

 

当時、パチンコ屋にはなぜか出口に洗面台があった。まっすぐそこに行き、石鹸で手を何度も洗った。自分にも染みついていたであろう「欲」を洗い落したくて、しっかり洗ったのを覚えている。よく足を洗う、と言うが、僕の場合は手を洗ったわけだ。それ以来、あんなに熱狂したパチンコはやらなくなった。あのおばあちゃんのおかげだ。メタ認知という言葉はまだ知らなかった頃のお話。