フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

下手くそ野菜炒め

野菜いためは弱火でつくりなさい いつもの家庭料理が急に美味しくなる33のレシピ

先週の朝日新聞に作家・星野智幸が食にまつわるコラムを書いていて面白かった。夫婦二人の生活らしく、日によって夕飯の当番が入れ替わるという。星野の番のときに、メニューに悩んだら、野菜炒めをつくると書いていた。冷蔵庫を開けて、残った野菜を適当に炒める。キノコを先に入れると、コクも出てだいたい美味しくなると。僕は独身の頃、基本自炊だったが、野菜炒めばかり作っていた。面倒だったのだ。

 

野菜が好きなこともあり、適当に安い野菜を買ってきて、さらに安いバラ肉を買って胡椒で炒める。それだけだ。外食も安い定食屋によく通ったが、肉野菜炒め定食かレバニラ炒め定食しか頼んでなかった気がする。ギロギロの油で炒めてあったので、健康によかったのかどうか、甚だ怪しい。とりあえず腹がいっぱいになり、白飯に合えば良かったのだろう。若き貧乏暮らしの思いでの味が野菜炒めなのかもしれない。

 

幸いカミさんと一緒になってからは、料理上手な彼女に食事は任せてしまっている。が、たまに彼女も体調を壊すときもあり、そんな時は僕が何か作ることになる。恥ずかしながら、作れるのはインスタントラーメンくらいしかない。ただ、いまや食べ盛りの娘がいるので、ラーメンでは許されないときもある。そこで頭に浮かぶのが野菜炒めだ。これなら昔取った杵柄で、何とかなるだろうと。。。

 

ところが全然うまくいかない。それなりに味の素の香味ペーストを使ったりして、炒めてみるが、食べた娘の感想は「ビミョ~」とのこと。まあ不味いのだ(笑)。自分でもそう思う。無手勝流であるので、当然だ。若い頃はこれでも満足して食べいたのが今では嘘のようだ。貧乏でも不味くても、それでも毎日の楽しさが上回っていたのだろうな。下手な野菜炒めのせいで、ふと良い時代を思い出した。