のだめカンタービレの再放送を家族で見ている。僕とカミさんはリアルで見ていたが、娘は初めてだ。クラシック音楽とコメディという異色の組み合わせは、いま見ても新鮮で楽しい。もう14年前になるのか。時のたつことの早いことよ。オンエア時に、娘はこの世にいなかったなんて。上野樹里も玉木宏も瑛太も若いなあ。当たり前か。竹中直人だけは、いまと全然変わらない(笑)。
音大を舞台にした設定自体がユニークだったが、いわゆるクラシックの名曲の数々をラブコメと絡めたところが当時は新しかった。へたするとただのコントになりそうなところだったが、そこを救うのが音楽そのものだった気がする。ヴェートーベンの交響曲第7番や5番、ガーシュインのラプソディ・イン・ブルーの素晴らしさを再認識させられたのだ。
これらの名曲は、ロマンスには使用されるものの、コメディにはあまり使われることはなかったであろう。ドラマ中で玉木演じる千秋が、上野演じるのだめの演奏するラプソディ・イン・ブルーの自由さ、楽しさに気づかされるシーンが印象的だ。実際、見ていてその演奏は楽しい。楽しんでいいのだ、と思える。
物語自体はたわいもないものだが、さまざまな名曲の入れ込みが巧みで、クラシック入門的にも最適だ。娘もすっかりクラシックファンになってしまった。しかめっつらして聴くのだけがクラシックではないと教えてくれたのが、のだめの良いところ。しかし、竹中直人演じるシュトレーゼマンのインチキ英語だけはどうしても慣れないな~(笑)。