フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

きのこと出会う季節へ

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それはさておき、ファーブルといえば虫とは限らないのである。「ファーブル植物記」も書いているし、作曲家や詩人でもある。数学や物理学の研究でノーベル賞候補にもなったこともある博学の人なのだ。

 

そんな数ある彼の功績の中で、僕が愛してやまないのが「きのこ」の水彩画集だ。全部で221点のきのこが精密に美しく描かれている。この画集、1993年に日本でも発売されたが、あまり売れなかった。でかくて重いうえに、価格が7万円もしたものだから。

 

ところが数年後、10分の1ぐらいに思い切り値下げして売られたときがあり、僕は速攻で購入した。うれしかったなあ。さらに新婚旅行で南フランスのファーブルの最後の家に行ったとき、この画集のフランス版を見つけて、それも買ってしまった。ユーロではなくフランの時代。

 

いまでも秋になると画集を開いて眺めてみる。さまざまな名も知らぬきのこたちが、個性的で輝いている。なんか不思議と人間に見えてくるのだな。癖があって、不器用で、人見知り、みたいな。たまに会いたくなる僕の数少ない友達たちかもしれないな。