フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

鼓響平ジャーニー

HITSTORY~筒美京平 アルティメイト・コレクション 1967~97(2)

筒美京平が亡くなり、さまざまな報道がなされた。その中で面白かったのが、彼のペンネームに関する記事だ。本名は渡辺栄吉。エイちゃんである。ペンネームを考えた時、最初は「鼓響平(つつみきょうへい)」でいこうとしたらしい。「鼓が平らに響く」と。この文字通り、彼の曲は多くの日本人の心に響き渡った。

 

作家、作詞家、作曲家、役者のペンネームは凝ったものが多くて面白い。作詞家・阿久悠は悪友から。作曲家・久石譲クインシー・ジョーンズから。作家・半村良イーデス・ハンソンから。俳優・役所広司は役所に勤めていたから(笑)。なんともユーモラスで楽しい。実力のある人の名は、いつの間にか本名を越えるのだろう。

 

筒美京平の曲はどれも素晴らしいが、一曲選ぶとしたら何だろう。年齢や環境によって答えはさまざまだろうが、若い世代では選ぶのは難しいかもしれない。ベスト盤を持っているので、あらためて曲目を眺めてみた。カラオケメドレーしたくなるようなヒット曲揃いである。ほぼすべてメロディが浮かぶ。

 

悩みに悩んで選んだのは「センチメンタル・ジャーニー」だ(笑)。嘘だろ、という声が聞こえるが無視する。あくまでマイ・ナンバーワンであるからして。伊代ちゃんの歌唱力は置いておくとして、あのメロディが素晴らしい。ザ・歌謡曲である。甘酸っぱくて、はち切れそうな思いが押し寄せる。心に平らに響く名曲だ。