フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

蕎麦の王国


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長野になぜ何度も来るのか。究極の理由は、蕎麦だ。秋になると、どうしても長野で蕎麦を食べたくなるのだ。何よりも歯ごたえがいい。つるつるっと吸って、キュキュッと噛み締める。口の中の触感をフル動員して、麺と向き合い、旨味を味わい尽くす喜び。

 

触感で味わう料理の最高峰が蕎麦だと思う。唇に触れ、歯に触れ、舌に触れ、喉に触れ、腹に触れる。そのどれもが喜びを感じる。生きている、ことを体感できる。それが長野の蕎麦ならなおさらなのだ。

 

地産の付け合わせの役回りも秀逸だ。大根おろしは、甘さと苦さが二重で絡みつく醍醐味がある。きのこや山菜、天ぷらは、季節の彩りをしっかり主張して、長野の蕎麦の清涼さを引き立たせる。長野連合軍の完全勝利。  

 

そして最後の最後に、美しき豊穣の甘露が待ち構える。蕎麦湯だ。長野の土地を味わい尽くせと言わんばかりにたっぷりと満たされた蕎麦湯のなんと凛々しいことよ。一滴残らず飲んでしまう。ああ、美味い。今年も長野に来れたことを、神さまに感謝します。アーメン、じゃなくて、ソーメンでもなくて、蕎麦!