Hi-Fiと聞くとドキッとする世代はたぶん同世代だ。モノラルからステレオへ。サウンドが時代とともに、どんどんクリアになっていった時代を知る世代。ドルビーとか、レコパルとか、ナカミチとかでもドキッとするかも(笑)。
Hi-Fi(ハイファイ)とは、High Fidelity(高忠実度、高再現性)の略語のこと。70~80年代の日本では、オーディオメーカーがこぞってHi-Fi技術を磨いていた。ドルビーCが出た時に、無音の部分のノイズの低さに興奮したのを覚えている。
このHi-Fi競争もCDの出現で終焉を迎えたようだ。デジタルのクリアな音は機器を選ばずまずまずの高音質を再現できるようになったから。一部のマニアをのぞいて、音質の差にこだわることは無くなった。
Hi-Fiという言葉より、いまはWi-Fiの方が市民権を得ているだろう。家でも外でもふと気づくとWi-Fiを探す自分。Wi-Fiがあれば落ち着く自分。すっかりITに乗っ取られているわけだ。情けない。Hi-Fiを求めて耳を凝らして音楽を聴いていた頃の方が健全だったかもなぁ。