オーストラリアのシドニー郊外にブルーマウンテンズという山脈がある。僕はそこがたまらなく好きだ。これまで仕事やプライベートでシドニーには何度か行っているが、時間が許せばブルーマウンテンズに足を延ばす。理由はユーカリだ。
ブルーマウンテンズは広大な森が連なる山脈。その森をつくっているの樹木のほとんどがユーカリだ。ユーカリの森から発生する霧状の油分に太陽光が反射して青い霞を生むことから、ブルーマウンテンズと名付けられたという。実際にうっすら広がる青い大気を見ると感動する。
僕はブルーマウンテンズにつくと、深呼吸しまくる(笑)。空気が美味くてたまらないからだ。香りもいい。身体中がここちよく感じる。実はいま、テーブルの上にユーカリの枝を花瓶に刺している。これがアロマ効果抜群で、以前訪れたブルーマウンテンズを思い出させる。
ユーカリの葉には青酸という毒が含まれていることをご存知だろうか。天敵である虫や動物から身を守るため身に着けた特性らしい。唯一この毒を持つユーカリを食べる生き物が、そう、コアラだ。江州で生き抜くために長い時間をかけて、ユーカリを消化できるように進化した動物というわけだ。大変だったのうコアラも、と思いながらリビングでもう一度深呼吸。
