フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

紐の無い人生

[メレル] ウォーキングシューズ ジャングルモックゴアテックス メンズ Black US 10(28 cm) 2E

湯村輝彦さんというイラストレーターをご存じだろうか。80年代、イラストレーションが東京カルチャーを引っ張っていた時期があったのだが、その先頭を走っていたスーパーへたうまイラストレーターだ。当時彼が語っていたことのひとつが、その後の僕の人生に大きく影響を及ぼした。彼は、ネクタイはしない、Tシャツで生きる、丸首で行く、と言っていたのだ。

 

学生だった僕に、なぜか、それが強烈に刺さった。いまのように上場企業で、ノーネクタイ、Tシャツの経営者が珍しくない時代、には程遠い頃だ。そうか、自分もネクタイをしない仕事に就くぞ、と大学入学してすぐに勝手に宣言した。アホである(笑)。結果として、就職先は限定され、広告制作を選ぶことに。半必然的に広告の道に進むことで、その決意は実行されることとなった。カッコから人生を選んだのだ。

 

さすがに今では年も取り、年に一度くらいはネクタイをする日もある。だが、そんな日は「あれ、祭事? 大プレゼン?」などと周りからは聞かれる始末。最近はさらにそこに「紐の無い靴」が加わってきた。靴紐が邪魔に感じるのだ。一番それを感じたのが、海外の空港での金属検査ゲート。靴を脱がされる空港だと、ひも付き靴で時間を取られてしまう。目の前で、スルッと紐無し靴を履く人がスマートに見えたのだ。

 

それ以来、モック一筋である。元々革靴はほとんど履かない。その昔、J.M Westonとか買ってはみたものの、あまりに履かないのでいつまで経っても新品同様だ。嫌いじゃないけどスニーカーも履かなくなった。モック、それもメレルのモックが快適すぎるせいだ。履きやすいし、丈夫。特にソールが良くできていて、クッションが足に心地いい。ということで、ノーネクタイに加え、紐無しで行くと勝手に決意。縛られない人生、がファーストプライオリティだからねえ。