父親は化学メーカーのエンジニアでした。というか機械工ですね。工場の様々な機械の保全を担当していました。時は昭和の高度成長期。中卒の機械工でも、引手あまたで忙しかったようです。そんな彼の趣味は、釣りとバイク。九州に住んでいましたので、週末は愛車スーパーカブで海釣りへ。
そして何より、バイクのメンテナンスが異常に好きでした。エンジンを全部バラバラに分解して、細部までキレイに洗っては元に戻す。ただそれだけのことを毎週、嬉々として繰り返していたのを覚えています。
子どもだった僕は、それのどこが面白いのかさっぱり分かりませんでした。父はその後、僕が中二のときに亡くなりました。時は流れ、とっくに父の年齢を追い越したある日、気づきました。僕もメンテナンスが好きだと。
エアコン、空気清浄機、加湿器、電気髭剃り、ガスレンジ、電子レンジ、風呂の排水溝、洗面台の排水溝、などなど。メンテナンスを定期的にしています。だって楽しいから。これ、父と同じですね。もう顔もぼんやりとしか思い出せないのに、不思議な気持ちです。
※写真は結婚したころ買った電子レンジ。ナショナル製です。20年以上になりますがメンテのせいか現役です。
