フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

このレコードを思い出した

アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード

音楽がもちろんだが、それ以上にジャケットが好きなレコードってある。今日はその中から久しぶりに一枚を楽しんだ。The Great Jazz Trioの「At The Village Vanguard」1977だ。午後、いつものようにセントラルパーク(通称・世田谷公園)まで散歩に出かけ、セタガヤンキーススタジアム(通称・世田谷公園野球場)で草野球を見物した。

 

この球場、芝生がとても美しい。ぼんやり試合を眺めていたら、このレコードのことを思い出した。学生のころ、ディスクユニオンで買ったのを今でも持っている。マウンドのピッチャーを斜め俯瞰から撮ったシンプルなものだけれど、レイアウトが秀逸だ。カメラは内藤忠行。芝生の緑、マウンドの茶、黒く短い影。たまらんアメリカ。

 

トリオはピアノ、ハンク・ウイリアムス、ベース、ロン・カーター、ドラムス、トニー・ウィリアムス。三人のベストの頃の組み合わせであるので演奏は何というか実にエネルギッシュだ。残念ながら僕は三人の中ではロンしか見聞きしていない。できればトニー・ウィリアムスは生きてる間に見ておきたかったなあ。

 

トニーのドラムスが素晴らしくて、夏の暑さを忘れてしまうアルバムだ。ジャケットのピッチャーが投げる豪速球は、間違いなくトニーのリズムだと思う。ハンクはトニーとロンの安定感ばっちりのリズムに心地よく身を任せている感じ。エアコンの冷風ではなく、芝生の上をときおり吹く一陣の風が、この一枚には満ちている。