フンコロ式でいこう!

まあ取り合えずコロコロ転がしてけば大丈夫、かな。

落語とテレビ

21世紀落語史~すべては志ん朝の死から始まった~ (光文社新書)

5日の深夜、フジテレビで落語の特番が放送された。昨今の売れっ子たちの噺が2時間半も見れるというので楽しみにしていた。なにしろ、喬太郎、一之輔、三三、白酒、彦いち、兼好などなど、贅沢な布陣だ。面白くないはずはなく、フジテレビに感謝感謝の想いで録画を見始めた。

 

しかしである。喬太郎初天神から「おや、、、」と思い始めた。喋りが早く、噺が短いのである。寄席やホールで見るときの8割くらいな感じ。まくらはもちろん、噺のディテールもかなりそぎ落としている。そしてハイスピード。聞いていてどうも落ち着かない。

 

結論から言うと、とても残念な番組であった。おそらく多くの噺家を効率よく放送するために、時間制限があったのだろう。いろいろ聞けて楽しいものの、いずれも本領発揮とは言い難く、むしろ欲求不満が残った。素人の自分がそう思うのだから、やってる噺家は当然不完全燃焼だったのではなかろうか。

 

ハイスピードで単発ギャグをマシンガンのように放つ、M1漫才とかはテレビとの相性がいい。落語とは時間の流れが違う。一之輔が、YouTubeで時間を気にせずのびのびやってた方が100倍くらい楽しかった。落語のいまを取り上げてくれたフジテレビに感謝しつつも、惜しかったなあというのが本音だなあ。ああ残念。。