犬の出迎えがうらやましい。飼ってるひとの話では、夜遅く家族が寝静まったころに帰宅しても、愛犬だけはうれしそうに出迎えてくれるという。そこだけ想像するとうらやましくて仕方ない。実際はいろいろ大変そうだが。
僕はこれまでの人生で犬を飼ったことが一度もない。父親の仕事のために引っ越しばかりしてたこともあるし、社宅住まいが長かったので飼えなかったのだ。子どものころは憧れたこともあるが、いつしか犬のことは忘れてた。
いまでも家族がアレルギーであるので、これからも飼うことは難しそうだ。そこで代わりと言っては何だが、玄関に犬の絵を飾ることにした。もう20年くらい前になる。大好きなサヴィニャックの犬のポスターを手に入れた。
1975年にパリで犬を放し飼いにしている飼い主にマナーを呼びかけたポスターだ。毎朝、毎晩、この4頭にお出迎えされるのはなかなか気分がいい。今日も機嫌よくいきましょう、そう言われてる気がするのだ。
